ユキノシタ科アジサイ属

ヤエヤマコンテリギ

Hydrangea chinensis Maxim. var. koidzumiana H. Ohba & S. Akiyama

ヤエヤマコンテリギ
沖縄県八重山郡竹富町 西表島 2008. 2. 18

変わった響きの名前だが,見ての通りアジサイの仲間である。

葉に青みを帯びた光沢があるため「紺照木」の別名を持つ同属のガクウツギに似ていることから,こう呼ばれる。実際, 白い装飾花や尖った鋸葉のある細長い葉など,共通する特徴は多い。 もっとも,それはヤクシマアジサイ,トカラアジサイ,カラコンテリギなど, 周辺地域に分布するアジサイ類のほとんどにも当てはまることであるが。

南西諸島と同様に,伊豆諸島から小笠原諸島にかけての島々にもアジサイ類は分布する。 園芸店でお馴染みのガクアジサイもそのひとつ。野生の姿を見たことがない人は意外に思うかもしれないが, 彼らの故郷のひとつはこうした南の島々なのである。不思議なことに, 火山列島(北硫黄島,南硫黄島)には分布しているのに,その北に位置する父島列島と母島列島には生育していない。

【生育地】 山地のやや湿った林内;渓流沿いにも多い 
【生活史】 落葉低木 
【分布】 石垣島,西表島; 日本固有 
【花期】 3〜5月
【備考】 台湾と中国大陸に分布する母種のカラコンテリギとは形態や染色体数が異なるが,変種として分けない見解もある。