ユキノシタ科ウツギ属

ヤエヤマウツギ

Deutzia yaeyamensis Ohwi

ヤエヤマウツギ
沖縄県西表島 2003. 3. 11

西表島でしか見られない,大変珍しいウツギの仲間。ヤエヤマヒメウツギとも呼ばれる。

幅が広くて基部が心形に近い大型の葉は大変特徴的だが, 花そのものは関東で見られるウツギやマルバウツギなどと基本的には変わらない。 日頃見慣れない植物ばかりに囲まれて心細くなっていたせいか, 目にした時に最初に浮かんできたのは親近感や懐かしさに近い感情だった。

もっとも,出会うのはそう簡単ではない。西表島は基本的に山がちの島なので, 海岸近くではゆったりと流れていた川も,遡っていくと段々と急流になり,終いには しばしば岩が露出した断崖のような場所にぶち当たることが多い。この植物が好むのは ,そんな人気のない環境だ。そもそも個体数も多いとはいえない。 写真の株を見つけたのも,ほんの偶然が重なった結果だった。もう場所は覚えていない。

【生育地】 川沿いや海辺の岩場,断崖
【生活史】 落葉低木
【分布】 西表島固有
【花期】 2〜4月
【備考】 国のRDBで準絶滅危惧種,沖縄県RDBで危急種に指定。