ユリ科ユリ属

テッポウユリ

Lilium longiflorum Thunb.

テッポウユリ
沖縄県与那国島 2004. 3. 19

メガホン,トランペット,それとも昔の蓄音機? ...しっくりいく喩えが思いつかないが, とにかく不思議な形のユリだ。野山で普段目にする ヤマユリなどとは全くかけ離れている。「鉄砲百合」の和名も, 「長い花のユリ」という意味の学名も,そういった感動が現れたものだろうか。

それにも関わらず既視感たっぷりなのは,切り花として花屋で本種や タカサゴユリや両者の交雑種であるシンテッポウユリがしばしば売られているからだろう。 タカサゴユリは台湾原産の 近縁種で,花被片の中央に淡い紫色の筋が入っている点や葉が細い点などを除けば テッポウユリそっくりである。地方によっては シンテッポウユリともども野生化しているそうな。

故郷の沖縄ではテッポウユリは今でも海岸近くの岩場などに健在だ。ただ, 例によって盗掘する輩がいるらしく,場所によっては補植しているという話を聞いた。 写真の個体は某所の展望台の脇の芝生の中に生えていたもの。無造作な生え方からして自然に 芽生えたものだとは思うが,その親となるとさすがに判断はつかない。

【生育地】 海岸
【生活史】 多年草
【分布】 琉球各島,屋久島・黒島以南
【花期】 4月〜5月