アカネ科ボチョウジ属

シラタマカズラ

Psychotria serpens L.

シラタマカズラ
沖縄県西表島 2005. 3. 13

南西諸島の山を歩いていると,小さな丸っこい葉を規則正しく対生させたツルが 岩壁や樹幹などの上を這い回っている姿をよく見かける。それは大抵の場合, シラタマカズラだ。

写真のように,若い株では葉と茎が基物に平面的に貼り付いている。 そのため,遠くから見ると誰かが蔓草の絵を描いたように見えて,何とも微笑ましい。 もっとも,大抵の図鑑では,成長して茎が基物から立ち上がり,真っ白な球形の果実をつけた姿が 掲載されている。 そのため,八重山を訪れた当初は同定にかなり苦労した記憶がある。

なお,シラタマカズラはワラベナカセという方言名も持つ。これはママコノシリヌグイの例などのように 子供への折檻に使ったからという訳ではなく,子供が薪などを束ねて運ぶときに本種の蔓を 用いると簡単に切れてしまって泣いたということに由来する。子供がまだ重要な労働力だった時代の 雰囲気を感じさせる。

【生育地】 低地から山地の林縁や路傍
【生活史】 常緑藤本
【分布】 本州(紀伊半島),四国(南部),九州(南部),南西諸島各島