ヤブコウジ科ルリハコベ属

ルリハコベ

Anagallis arvensis L. f. coerulea (Schreb.) Baumg.

ルリハコベ
沖縄県石垣島 2003. 3. 13

花が瑠璃色で,全体の草姿がハコベの仲間に近い印象を与えることからこの名がついた。

ただし,似ているのは見た目と生育環境だけであり,ハコベ類が属するナデシコ科とは縁遠い,ヤブコウジ科に分類されている。日本の図鑑では,Scarlet Pimpernel (アカバナルリハコベ)の品種として扱われることが多い。しかし,広大な分布域をもつこの植物には,他にも青い花を咲かせる種内分類群が知られている。

その代表といえるのが,亜種のひとつであるBlue Pimpernel (subsp. foemina)。一見するとアカバナルリハコベの青花品にそっくりだが,葉の幅が狭い,花柄が葉よりも長い,花冠裂片の幅が狭く互いに重ならない,などの違いがある。基準亜種との間に稔性のある子孫ができないので,近年はむしろ別種として扱われることの方が多いようだ。核と葉緑体のDNAを調べた最近の研究でも,両者は大きく異なることが明らかにされている。

アカバナルリハコベとその種内分類群の多くは世界中に帰化しているため,日本にもこのBlue Pimpernelが入り込んでいる可能性はある。 機会があれば,葉緑体の配列でも見てみたいところだ。

【生育地】 路傍,草地,林縁など
【生活史】 一年草
【分布】 本州(暖地に多い),四国,九州,南西諸島; ユーラシア大陸原産,世界の熱帯・亜熱帯に広く帰化(日本の個体群も帰化とする説がある)
【花期】 3〜5月