アオイ科フヨウ属

オオハマボウ

Hibiscus tiliaceus L.

オオハマボウ
東京都小笠原村 2007. 7. 14

熱帯地方に広く知られるハイビスカスの仲間である。

日本近海はその分布域の北縁に相当するものの,南方の島々に行けばごく普通に生えている。 海岸近くの平坦な場所ではしばしば大きな群落を形成しており,南国情緒あふれる景観を作り出している。 沖縄ではユウナ,小笠原ではカイガンイチビなどと呼ばれ,かつては繊維の強い樹皮から縄などが作られたり, 丸い大きな葉が水田の緑肥やお皿として利用されるなど,日常生活の中で欠かせない役割を担っていた。

花はやわらかい感じの黄色で中央部分に小豆色のアクセントがあり, オクラやトロロアオイなどに似た感じ。咲いてから時間が経過するにつれ赤みが強くなり,散る頃には 真っ赤に焼けた夕焼けの空のような色になる。こうした性質は,スイフヨウなど 他のハイビスカスの仲間にも散見されるものではあるが,高木になる本種やテリハハマボウの場合, 足元に落ちている花をみて初めて存在に気付くことも多いので,赤くなった花の印象が特に強い。

【生育地】 沿海地
【生活史】 常緑小高木
【分布】 屋久島,琉球,小笠原,東南アジア〜台湾,ミクロネシア
【花期】 6〜7月を中心にほぼ周年
【備考】 小笠原諸島には本種によく似たテリハハマボウが分布する。