
ありがたそうな語感の名前だが,その実物は何てことない,
地味なツル草だ。控えめなクリーム色の花は,
光沢の強いたくましい葉の陰に隠れて目立たない。
クサトベラやモンパノキ,ハマボッス等の自己主張の強い植物が
周囲に多いせいもあって,注意して探さないと見過ごしてしまいがち
である。
ところが,ぱっとしない見た目とは裏腹に,本種の知名度はかなり高い。
それは何故か。オオゴマダラの幼虫の食草だからである。
実物を見たことが
なくとも,この美しい蝶の名前を聞いたことのある人は多いだろう。
翅は日本有数の大きさであり,真っ白な地に黒い斑模様がついている。その
清々しいコントラストは,南国の抜けるような青空によく似合う。
飛んでいる姿は,まるで大きな白いハンカチが風に舞っているかのようだ。
ホウライカガミの近くでシマウマのような模様の芋虫や
黄金色に輝く蛹を見つけたら,まず間違いなくこの蝶である。
【生育地】 沿海地
【生活史】 亜低木状のツル性多年草
【分布】 喜界,徳之島,沖縄,大東,宮古,石垣,西表,与那国 −台湾,マレーシア,南中国〜インド
【備考】 一見するとガガイモ科に見えるが,実はキョウチクトウ科