カヤツリグサ科アンペライ属

ヒラアンペライ

Machaerina glomerata (Gaudich.) T.Koyama

ヒラアンペライ
東京都小笠原村 2007. 11. 23

日本では小笠原諸島の父島列島のみに分布する,個性的な草姿のカヤツリグサ科植物。乾性低木林の散策路沿いなどでよく見かける。

青磁のような質感の葉が整然と並ぶ様子はタビビトノキなどを彷彿とさせ,なかなか美しい。また, 名前は分からないが,本種を好むリーフマイナー(葉に潜り込む昆虫)がいるらしく, 株によっては彼らによって刻まれた規則正しいジグザグ模様が絶妙なアクセントとなっている。 うまくアレンジすれば,観葉植物としても十分通じそうだ。

アンペライ属は世界に40種程度が知られているが,その多くは南半球に偏って分布する。我が国では少数派であり,本種の他には, 東海以西の本州と南西諸島,小笠原に分布するネビキグサが知られているにすぎない。 こちらは葉が細長くて遠目にはイグサに似ており,ヒラアンペライとはまったく別の印象。生育環境も異なり, ヒラアンペライが比較的乾燥した立地を好むのに対し,彼らは海岸近くの貧栄養な湿地に生える。

【生育地】 山地のやや乾燥した林内
【生活史】 多年草
【分布】 小笠原諸島(父島,兄島,弟島); モルッカ諸島
【花期】 主として6〜7月