キク科ネコノシタ属

アメリカハマグルマ

Wedelia trilobata (L.) Hitchc.

アメリカハマグルマ
東京都小笠原村 2009. 8. 14

日本の海岸近くで見られるネコノシタなどと同属の帰化植物。

ネコノシタと違って葉の鋸歯は均等ではなく,最下端のものだけが深い。このため,典型的な個体では 葉が3つに裂けて見える。種小名はこの特徴を表現したものである。 花はネコノシタよりも華やかな印象を受けるが,この仲間の常として花つきはそれほど良くはなく, ぽつりぽつりと咲く程度。しかし,茎を伸ばして這い回る性質が強いので, いわゆるグラウンドカバープランツとしての需要は高く,植栽されたものがあちこちで野生化している。

わたしが初めて遭遇したのは,石垣島の新川川のほとりだった。 流れの部分はパラグラス,堤防の法面はシナダレスズメガヤ,そして川沿いの道端は本種で覆い尽くされており, まさに外来種天国といった様相だったのだが,当時は琉球列島の植物をほとんど知らなかったので, ハブがいそうで嫌だなあ,くらいの感想しか浮かばなかった。 その後,沖永良部島や小笠原など,訪れた島のほとんどで観察している。季節に関係なく咲き続けるので, 現地の昆虫たちにとっては重要な餌資源になっているようだ。

【生育地】 路傍,海岸近くなどの日当たりの良い場所
【生活史】 多年草
【分布】 暖地に帰化; 熱帯アメリカ原産
【花期】 ほぼ周年
【備考】 日本産の同属の植物は,程度の差こそあれ本種によく似た形態的・生態的特徴をもつ。 なかでも,西南日本に分布するクマノギクは,葉が細くて鋸歯が目立たない点を除けばよく似ている。