イグチ科イグチ属

ススケヤマドリタケ

Boletus aereus Bull.:Fr

ススケヤマドリタケ
茨城県つくば市 2006. 10. 03

つくば市の南端にあるその研究所には樹木園があり,世界各地から集められた様々な樹種が植えられている。 そのため,周辺の林ではまず見ることのない菌根菌に出会うことがよくある。このキノコも そういった手合いのひとつで,ツガの仲間が植えられている区画の片隅に毎年顔を出す。 おそらくは,運ばれてきた苗の根鉢の中に菌糸あるいは胞子の状態で潜んでいたのだろう。

ヤマドリタケモドキとは煤けたような黒っぽい色調をもつ点で識別できる他,広葉樹ではなくマツ科の針葉樹と菌根を作る点でも 異なっている。もっとも,美味な食菌であることは共通であり,料理をする分には同等に扱っても問題はない。 ただし,クロアワタケ,モエギアミアシイグチ, ミカワクロアミアシイグチなど,外観がやや似ている種類が幾つか知られている点に留意する必要がある。 最低でも,管孔が黄色で幼時白い菌糸の膜で覆われること,柄の上部の網目が白く浮き出ること,肉に変色性がないことの3点は 確認しておきたい。

【発生環境】 アカマツ,クロマツ,トドマツ,コメツガなどの林内
【生態】 外生菌根菌
【発生時期】 夏〜秋
【食毒】 美味
【備考】 典型的なススケヤマドリタケは柄の全面に顕著な網目を有するが,この場所に生える個体は上半分にしか網がない。そのため, 近縁の別種である可能性もある。


ススケヤマドリタケ
茨城県つくば市 2006. 10. 03