ハラタケ科キツネノカラカサ属

キツネノカラカサ属の一種

Lepiota sp.

ドンコ似
千葉県松戸市 2005. 10. 14

視界に飛び込んできた時の感想は,「何でドンコが公園の道端に生えているの?」 というものだった。ドンコ(冬子)とは干椎茸の区分のひとつで,傘が肉厚で開いていないもの のことを指す。このうち花ドンコと呼ばれるタイプでは,傘の表面が白く深い亀裂に覆われるため,八重咲きの花 のようにも見えて美しい。肉質も通常のドンコよりも堅く締まっているため,最高級品として扱われる。 このキノコは,まさにそれにそっくりだったのである。

見た目の印象から判断する限り,ハラタケ科のキツネノカラカサ属のキノコである可能性がかなり高いようだ。 しかし,手許の菌類図鑑には該当するものは掲載されていなかった。 肉眼的特徴や発生環境はチャキツネノカラカサ(Lepiota cinnamomea Hongo)などに近いようにも思うが, 顕微鏡的な特徴を一切把握しておらず,また新鮮な状態でのツバの様子を確認し忘れたため, 分からない。

【発生環境】 シラカシ・イヌシデ・スギ等で構成される林内の腐植の多い地表
【発生時期】 秋
【肉眼的特徴】 傘は直径2〜5cm,幼時は丸山型〜短円錐形,のち饅頭形〜ほぼ平らに開く。表面は淡赤褐色〜淡紫褐色,非吸水性,湿時でも 粘性はなくややビロード状だが,成長するにつれて表皮が細かくひび割れ,白い地肌をあらわす。ヒダは湾生〜隔生, 白色,密。柄は長さ3cm〜5cm,ほぼ上下同大,ツバ帯より上部は汚白色,下部は傘より淡色〜ほぼ同色でビロード状, または同色の細かな鱗片に覆われる。ツバは淡紫褐色膜状だがきわめて脱落しやすく,傘の開いた個体では 完全に消失するか,綿くず状〜蜘蛛の巣状の残骸をわずかにとどめるのみとなる(傘裏の写真はこちら)。 胞子紋は白色。

2日後
千葉県松戸市 2005. 10. 16

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