ベニチャワンタケ科ニクアツベニサラタケ属

ニクアツベニサラタケ

Phillipsia domingensis (Berk.) Berk.

Phillipsia domingensis / ニクアツベニサラタケ
群馬県桐生市 2008. 9. 23


北関東の雑木林は基本的にはコナラやヤマザクラなどの落葉広葉樹で構成されているが, 管理放棄された場所ではシラカシなどの常緑樹が多くなってくる。行きつけの公園にも こうしたスペースがあり,鬱蒼とした暗い森になっている。初秋のある日,その一角で 見慣れない赤いチャワンタケが群生しているのを見つけた。

ヒイロチャワンタケやベニチャワンタケを始めとして,この手のキノコで赤色系の子のう盤を作るものは珍しくない。 しかし,このキノコの色はそれまでに見たことのない独特なものだった。 かすかに紫を帯びた,深い紅色。和色では臙脂色,あるいは蘇芳色あたりが近いだろうか。 この色調と,子のう盤の肉が厚く,茶碗というよりはコマに近い形をしているという特徴は, 図鑑にあるニクアツベニサラタケの説明によく一致する。

胞子の形態が異なる近縁種の観察例がウェブ上で散見されるため,検鏡していない 写真の個体をそれそのものと 断定することはできないが,当たらずとも遠からずといったところではあるだろう。 ここでは,とりあえずニクアツベニサラタケとしておく。

【発生環境】 照葉樹林内の落枝上
【分布】 関東地方以南 
【発生時期】 夏〜秋 
【食毒】 食毒不明 
【備考】 乾燥したり老成したりすると,斑状の淡色の色むらが生じやすい。 

Dictyophora indusiata / ニクアツベニサラタケ
群馬県桐生市 2008. 9. 23


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