キシメジ科キシメジ属

マツタケ

Tricholoma matsutake (S. Ito & Imai) Sing.

Tricholoma matsutake
撮影は東京だが,産地は忘れた 2000. 10. 20

言わずと知れた,高級食用キノコの代名詞。名前の通り,おもにマツ林 に生えるが,ツガやカラマツなど,他のマツ科の針葉樹林でも たまに見つかる。菌根に依存した生活のため栽培方法は確立されておらず, 管理の放棄と松喰い虫のせいで マツ林の荒廃が進むにつれ,生産量が激減。 店先に並ぶもののほとんどは輸入品となってしまった。 たまに見かける国産品には,鼻血が出そうな値段がつくことが多い。

このキノコに関しては,学部生時代に忘れられない思い出がある。 ある時,助手の先生が何処かのツガ林で採集されたマツタケを買ってきた。 ツガ林のマツタケが,マツ林のマツタケに比べて遺伝的にどの程度違うのかを 調べるためだったが,実験に必要なのは,キノコのほんのひとかけら。 当然大部分は余ってしまう。そこで,その場にいた学生で山分けすることになった。 写真は,その時のもの。

まともなマツタケを食べるのは初めてだったものの,正直あまり期待していなかった。 買うよりは,そのお金で近場にチダケでも 採りにいった方がまし,程度にしか考えていなかったのである。 しかし,炊き込みごはんにして食べてみて,その考えは何処かに吹っ飛んだ。 最高と謳われる,独特の芳香。噛みしめた歯に弾力がはね返ってくる, しっかりした肉質。確かに,そこらの雑キノコとは格が違う。

貧乏学生にとっては,まさに天恵だったわけだ。それ以来,自分の手で 野生のマツタケを採集してみたいと思っているのだが,その願いは 未だかなえられずにいる。

【発生環境】 マツ林など
【生態】 外生菌根菌
【発生時期】 秋
【食毒】 きわめて美味

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