多孔菌科アイカワタケ属

マスタケ

Laetiporus sulphureus (Fr.) Murrill.

マスタケ
福島県檜枝岐村 2004. 6. 28


昔,鉱物採集にはまっていた頃, 東北地方の古い鉱山跡を巡る旅に出かけたことがあった。

秋田のひなびた温泉宿で,地物のキノコの天ぷらを食べる機会があったのだが, その中で特に印象に残ったものがあった。 全体に鮮やかなサーモンピンク。薄くスライスされていたこともあって,最初は サケやマスの肉かと思った。しかし,歯ごたえと柔らかさを兼ね備えた 独特の食感と,かすかに漂ってくる香りは,間違いなくキノコのそれだった。 今から思えば,これが私とマスタケとの初めての出会いだったと思う。

和名の由来は,上の文章から想像できる通り。比較的普通に見られる上, 派手な色の傘を幾重にも張り出して大きな株を作るため,知名度はかなり高い。 しかし,食菌としての評価はいまひとつ。ちょっとでも古くなると 肉質が堅くなって食用には適さなくなるという使い勝手の悪さが,災いしているのかもしれない。 あるいは,そっくりだけどずっと食感が劣るシロカイメンタケと混同されて いるのか。

【発生環境】 針葉樹の枯木
【生態】 木材腐朽菌(褐色腐朽)
【発生時期】 初夏〜秋
【食毒】 食用 (幼菌のみ)

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