キシメジ科ツエタケ属

ヒロヒダタケ

Oudemansiella platyphylla (Pers. : Fr.) Moser in Gams

ヒロヒダタケ
北海道釧路郡釧路町 2004. 8. 14


ハラタケ目のキノコには,傘の裏にヒダを持つものが多い。 細かいヒダを隙間なくびっしりと詰めるものから厚みのあるヒダを疎らに 作るものまで,その表情は種類によって様々だが,後者の典型といえるのが ここで紹介するヒロヒダタケだ。その名の通り, ヒダは傘の肉の厚みに比べて幅広で,灰色の縁取りが施されていることもあって 独特の存在感を放っている。その一方で,傘の表面はシックな感じの銀灰色の繊維模様。 発生量の多い地味な菌ながら,なかなか渋い魅力に溢れていると思う。

ところで,ツエタケ属にはツエタケやヌメリツバタケ等の 優秀な食用菌が多く含まれる。しかし,このヒロヒダタケだけは毒キノコとして 扱われるのが通例である。海外で重い中毒例があったためらしいが, 食べても問題ないとはっきり記載している文献もある(例: 高橋郁夫, 2003. 北海道きのこ図鑑)。 系統によって,あるいは食べる人の体質によっては中毒する,ということなのかも しれない。いずれにせよ,安易に手を出すべきではないだろう。

なお,類似種にヒロヒダタケモドキがある。 ヒダが垂生する点を除くと雰囲気はそっくりだが,系統的には縁遠い。

【発生環境】 広葉樹枯死木またはその周辺の地上
【生態】 おそらく木材腐朽菌
【発生時期】 初夏〜秋
【食毒】 最近は毒菌として扱われる


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