キシメジ科ヒメカバイロタケ属

ヒメカバイロタケ

Xeromphalina campanella (Batsch : Fr.) Maire

傘の裏
北海道根室市 2005. 6. 21

人間に徒党を組みたがるタイプと孤独な一匹狼のタイプがいるように,キノコにもやたらと群生するタイプと 1本ずつ発生するタイプがいる。垂生する疎らなヒダがチャームポイントの ヒメカバイロタケは,前者の代表格ともいうべきキノコだ。

子実体ひとつひとつは小さく,傘の直径はせいぜい2,3cm程度。単独で生えていたら, 見過ごされてしまうような大きさだ。しかし,本数がとにかく多い。群生キノコの典型ともいえる イヌセンボンタケやセンボンキツネノサカズキなどには流石に及ばないが, 数百本単位の群生はざらである。 利用できる栄養が多い場合,子実体のサイズを大きくする戦略と,サイズをそのままにして本数を増やす戦略とでは どちらが有利なのだろうか? 大きな枯れ木を樺色に染めている ヒメカバイロタケを見ていると,いつもそれが気になってしまう。

【発生環境】 針葉樹の枯死木上 
【発生時期】 夏〜秋 
【生態】 木材腐朽菌  
【食毒】 食用価値なし 
【備考】 ヒメカバイロタケモドキは更に小型で,柄が 傘の中心から外れてつく。

傘の表面の白い粒はトドマツの花粉
北海道根室市 2005. 6. 21