ピロネマキン科ヒイロチャワンタケ属

ヒイロチャワンタケ

Aleuria aurantia (Fries) Fuckel

ヒイロチャワンタケ
岩手県一関市 2007. 10. 23


図鑑の後ろの方に載っているため見過ごされがちだが,お椀形または皿形のキノコを作る子のう菌,すなわち広い意味でのチャワンタケの仲間には 鮮やかな色をしたものが多い。例えば,赤いベニチャワンタケ,橙色のキンチャワンタケ, 黄色いモエギビョウタケ,青緑のロクショウグサレキン,紫色のムラサキゴムタケ。 まさに,よりどりみどりである。ただ,残念なことにそのほとんどは小型な種であり,その気になって探さないと見つかりにくい。

ヒイロチャワンタケは,色の美しさとサイズの大きさの両方を満足する数少ないチャワンタケのひとつである。 晩秋,地上生のキノコの発生が一段落着いた頃などに,登山道沿いなどの開けた場所で,濃いオレンジの子のう盤をよく見かける。 その直径は5cmに達することもあり,遠くからでも目立つことこの上ない。キノコに興味がなくとも,見覚えのある人は多いだろう。 また,医学や生化学などの分野でも知名度は高い。子のう盤に含まれるレクチンが特定の構造をもった糖類と結合しやすいためであり, この性質を生かしてクロマトグラフィーなどに使われる。

【発生環境】 林内の路傍などの裸地; 粘土質の場所に多い
【分布】 世界的
【発生時期】 夏〜秋; 晩秋に多く見かける印象がある
【食毒】 資料により食用とも食毒不明とも。味が良いとはいえないらしい。


トップ