キシメジ科

ハリガネオチバタケ

Marasmius cf. pulcherripes Peck

ハリガネオチバタケ Marasmius cf. pulcherripes
千葉県松戸市 2003. 7. 25

雨が降った後の森の下などで,ビーチパラソルみたいな傘を広げた小さなキノコの集団に 出会うことがよくある。パラソルの色は様々で,黄土色から赤褐色,さらには紫紅色のものまで あり,実に可憐。茎が黒い針金状で毛が生えていなければ, これらのキノコはまずハナオチバタケかハリガネオチバタケである。朽ちた落葉や落枝から発生し, 森林内の物質循環に重要な役割を果たしている。

パラソルのように見えるのは,傘の肉が薄く革質な上, ひだの本数が少ないからである。乾燥して萎んでも,雨が降ると水分を吸って 元通りの開いた状態に戻る。ハナオチバタケと ハリガネオチバタケの違いは,幼菌の会(2001)によると以下の2点。

1. 傘の大きさ:ハリガネは直径1〜3cm,ハナは0.8〜1.5cm。
2. 胞子の大きさ:ハリガネは17〜22×3〜5μm,ハナは11〜15.5×3.5×4μm

その他,「ひだの数が15本以上だと大抵ハナオチバタケ」という話を聞いたこともあるが,真相は不明。 写真の個体は傘の径が4cm近くもあったので仮にハリガネとしたが,正確な同定には顕微鏡で 胞子を見る必要があるだろう。

【発生環境】 広葉樹林や竹林に堆積した落葉上
【発生時期】 初夏〜秋 
【生態】 落葉分解菌 
【食毒】 不食 
【参考文献】 幼菌の会, 2001. カラー版きのこ図鑑. 334pp., 家の光協会.


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