ヌメリガサ科アカヤマタケ属

アカヌマベニタケ

Hygrocybe miniata (Fr.) Kummer

アカヌマベニタケまたはその近縁種
北海道釧路郡釧路町 2004. 8. 10

とある植物を探して夏の道東の山中をうろうろしていた時のこと。 この季節,道端の開けた場所では様々な色の花たちの競演がそこかしこで 見られる。しかし,昼なお暗いトドマツ林の下では植物の姿そのものが少なく, 景色はあくまで単調である。そんな殺風景な林床の一角で, この真紅のキノコに出会った。

人口密度が極端に低い地域とはいえ,この森でも 飴の袋や空き缶,薬莢などが落ちているのを見かけることがよくある。 初めて視界に入った時は,そういった人工物なのかと思った。明らかにキノコの 形をしているのに何故そう考えてしまったのか。おそらく,あまりにも鮮烈すぎる その色調に不自然さを感じてしまったのだろう。 後にも先にも,そんな経験をしたことはない。

この感動を焼き付けようとカメラのシャッターを何回も切ったのだが, 真っ暗なせいでほとんどがピンボケに終わった。掲載した写真も上からの 光が強すぎて美しいヒダがほとんど潰れてしまっている。簡易レフ板 を持っていけばよかったと今更ながら後悔。

【発生環境】 広葉樹林内,特にコケの多い場所
【発生時期】 夏〜秋
【食毒】 不明
【備考】 傘が幼時から饅頭形で表面に細かい鱗片があること,ヒダが柄にほとんど垂生しないことで 同属の赤いキノコから識別できる。ただし,オオアカヌマベニタケやオオミノアカヌマベニタケ などの類似種も知られており,正確な同定には顕微鏡が必要。したがって上の写真の同定も かなり怪しい。


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