キンカクキンの仲間なのかなあ
茨城県 2005. 4. 7

茨城県のとある川のほとりに,絶滅に瀕している氾濫原の植物たちが 今なお確かに息づいている場所がある。彼らにとって住みよい環境を維持するため, そこでは冬になると野焼きが行われている。春が訪れて植物たちが芽吹くまでの間, その跡地はしばし黒い荒野と化すのだが,毎年その一角にこのキノコが群生する。

外観や早春に発生する点はツバキンなどの キンカクキンの仲間に似ている。しかし,キノコの柄は地中深くまで続いていて,何から発生しているのかは判らない。 現地はヨシ原なのでヨシ以外には 目立った植物はなく,地面の下にはその地下茎が 縦横無尽に張り巡らされている。このキノコの根もそこに繋がっているのではないかと 踏んでいるのだが,保護されている場所ゆえ盛大に掘り返すわけにもいかず, 確認できないでいる。

【発生環境】 ヨシ群落内の地表
【発生時期】 早春,主に3月中旬〜下旬
【肉眼的な特徴】 子嚢盤は直径1cm内外,幼時はワイングラス型,のち開いて椀型または深い皿型。 有柄であり,基部は黒い根状になって地下深くまで続くが基質は不明。 外面はやや毛羽だった質感で赤褐色。子実層面はほぼ平滑,外面と同色であるが古くなると赤味が強くなる。 縁は成熟した個体ではやや鋸歯状。地下深くから発生していることを考えると, 焼け跡かどうかはこのキノコの生育には関係ないのかもしれない。


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