サクラソウ科トチナイソウ属

サカコザクラ

Androsace filiformis Retz.

サカコザクラ
北海道釧路郡釧路町 2004. 6. 9

サクラソウ科には珍しい外来植物。

ひとくちに外来植物といっても,移入してきてからの運命は 種類によって様々だ。セイヨウタンポポなどのように 新天地でも我が世の春を謳歌するもの,定着には成功するものの 分布域を拡大できずに存続するもの,そして健闘?虚しく絶えてしまうもの。 サカコザクラは,どうやら2番目の カテゴリに入るらしい。現在のところ北日本などの一部で 記録があるにすぎない,マイナーな種である。

遠目には点にしか見えない花が長い柄の先に ぽつぽつと咲く様子は, サクラソウよりもむしろセリ科やホシクサ科の小型種を連想させる。 分類学的には リュウキュウコザクラ に近いが,花が小さくて数が多く,咲き終わっても垂れ下がることがない点,葉が細くて 鋸歯が低い点などで識別することができる。

写真を撮るにあたっては,ひどく苦労した。花ひとつひとつに 焦点を絞ると何が何だか分からなくなり,かといって距離をとって植物体全体を 視野に入れても造作が細かすぎて やっぱり構図にならないのである。来年は再挑戦といきたい所だが,研究切羽詰ってそうだな〜。

【生育地】 路傍や牧草地の縁などの明るく湿った場所
【生活史】 越年草 
【分布】 ユーラシア大陸原産,北海道・青森に帰化
【花期】 5〜6月