アブラナ科ヤマハタザオ属

ハマハタザオ

Arabis stelleri DC. var. japonica (A. Gray) Fr. Schm.

ハマハタザオ
北海道沙流郡平取町 2004. 6. 2

浜辺の植物では最も早起きな部類。

調査の折によく立ち寄る日高のとある海岸では, 5月に入って間もないうちから花を見る。この頃,他に咲いている花はせいぜい コウボウムギくらい。春の気配はまだ遠く,殺風景な浜の向こうに広がる海には オオハムやクロガモなどの冬鳥が寂しそうに浮かんでいる。そんな寒々とした 景色の中,葉の中に半ば埋もれた伸びかけの 花序の中から体の割に大きな花を懸命に咲かせる姿は,とても可愛らしい。

ところが,花期の終わり頃になると随分と印象が変わってくる。 茎は天に向かってすっくと伸び,花はその先端にちょぼちょぼと咲き残っているだけ。 その下には,茎にぴったりとより添った細長い果実が並ぶ。この仲間が 「旗竿」という名前で呼ばれる所以である。これはこれで格好良いが,早春の頃に 比べるとやや雑草的なイメージが強いかもしれない。もっと背が高くて 派手な花がいろいろと咲き始めるので,存在感も弱くなる。

【生育地】 海岸砂浜
【生活史】 多年草
【分布域】 北海道〜九州 
【花期】 4〜6月

ハマハタザオ
北海道沙流郡門別町 2005. 5. 20