ユキノシタ科ネコノメソウ属

エゾネコノメソウ

Chrysosplenium alternifolium L. var. sibiricum Seringe

エゾネコノメソウ Chrysosplenium alternifolium
北海道釧路郡釧路町 2003. 6. 2


花そのものは地味ながら,そのまわりの葉が鮮やかな色をしているせいで, 結果として花序がよく目立つ植物はよくある。ユキノシタ科のネコノメソウの仲間も そのひとつで,茎の上部の葉が黄色からクリーム色に変化するものが多い。 山すその湿った沢筋などでは数種類が混生することも稀ではなく, 春先の花の季節にそういった場所を散歩するのが,最近密かな楽しみになっている。

ここで取り上げたエゾネコノメソウの花序は,この仲間では最も見栄えがする もののひとつだと思う。 蛍光ペンのインクを彷彿とされる,実に鮮やかな黄色をしているのだ。 ただ,残念なことに,日本では北海道の限られた地域でしか 見られない。個体数も近年は減少傾向にあるようだ。 察するに,生育適地が牧場開発などで失われたのが災いしたのだろう。

花のアップ なお,ネコノメソウ属には互いに似通った種が多く含まれるため,識別はかなり難しい。本種の場合, 鮮やかな花色・互生する丸い葉・8本の雄しべ・分布域などが識別のポイントとなる。

【生育地】 渓流や湿地など
【生活史】 多年草
【分布】 北海道(東北部に多いが渡島や日高などでも記録あり)
【花期】 4〜6月
【備考】 絶滅危惧TB類(環境庁 2000)