サトイモ科ザゼンソウ属

ザゼンソウ

Symplocarpus foetidus Salisb. ex W.P.C.Barton var. latissimus H.Hara

Petasites japonicus
新潟県佐渡市 2004. 5. 1

漢字で書くと座禅草。 早春に咲く異様な雰囲気をもつ花を,僧が座禅を 組んでいる姿にたとえた命名だ。ダルマソウという別名もニュアンスは同じ。 もっとも,僧衣のように 見える部分は花弁ではなく花序の周りの葉に相当し,仏炎苞と呼ばれる。 本来の花序は,その中の釘バットのようなもの。釘ひとつひとつが 花に相当する。

さて,気温が低くて昆虫の活動が鈍いこの季節,ザゼンソウは何に花粉を運んでもらって いるのだろうか。その答えは仏炎苞の中に鼻を近づけてみれば分かる。 修行僧の裂帛の気合いよろしく,強烈な悪臭が襲ってくる。同行者曰く, 「生ゴミを台所の三角コーナーに入れて,数日放置した感じ」。 そう,ザゼンソウの送粉者は腐ったものに集まるハエである。 腐肉を連想させる仏炎苞の色調も,彼等をおびき寄せるのに一役買っていると思われる。

【生育地】 冷涼地の沢筋や湿原など
【生活史】 多年草
【分布】 北海道, 本州
【花期】 2〜5月
【備考】 よく似たミズバショウは臭くないらしい