
フモトスミレとサクラスミレの雑種。ヤシュウ(野州)とは旧「下野国」の略称であり,
現在の栃木県に群馬県の東端(桐生川よりも東側)を足した地域にほぼ相当する。
栃木県日光で最初に発見されたため,この名がつけられた。
写真の個体は,近年急速に乾燥化が進んでいる湿原の縁に1個体だけ生えていた。
辺りには無数のサクラスミレ,そしてその中に混じってフモトスミレがぽつりぽつり。
これら2種のスミレが好む環境は微妙にずれており,フモトスミレはサクラスミレよりも
乾き気味の水はけの良い場所に多い印象がある。湿地がヌマガヤばかりの草原と化していなかったら,この場所での
交雑の機会はなかったのかもしれない。
【生育地】 山地の林内;両親がともに生育している場所
【生活史】 多年草
【分布】 両親がともに分布している地方ならば見られる可能性があるが,
かなり稀
【花期】 4〜6月
【備考】 花色がもっと濃い個体の方が標準的らしく,ウェブ上の写真の多くは
そういった株を撮影したものである。花弁がゆがんでフモトスミレに近い表情になること,
葉裏が紫色を帯びることなどを除くとサクラスミレによく似た雰囲気をもち,判断が難しい。
