ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属

チチッパベンケイ

Hylotelephium sordidum (Maxim.) H.Ohba

チチッパベンケイ
岩手県 2005. 10. 18

身近なようでいて馴染みが薄い−ベンケイソウ科はそんな科だ。 花屋に行けば金のなる木やカランコエの類をはじめとした 様々な種類を買うことができるし,野外でもマンネングサの仲間には比較的 よく出会うのだが,科の大半は絶滅の危機に瀕している種や 地域固有種で構成されている。とりわけ,ムラサキベンケイソウ属 はそういった傾向が強い。

チチッパベンケイは同属の中では分布域の広い方だが,やはりどちらかというとマイナーな植物である。 山地の岩の上に生えるせいで人の目に触れる機会が少ないのだろう, 県版のレッドデータブックで危機的な種としてリストアップされることも多い。 花はミツバベンケイソウなどと同じ淡い黄緑色だが,弾ける前の葯が橙色なので,咲き始めはやや赤っぽく見える。葉が 互生し,基部が急に狭まって柄のようになる点も特徴的だ。

【生育地】 山地の岩場
【生活史】 多年草
【分布】 本州(中北部,多雪地に多い)
【花期】 9〜10月
【備考】 和名は,肉厚で汁の多そうな葉の質感に由来するらしい。

チチッパベンケイ
岩手県 2005. 10. 18