スイカズラ科タニウツギ属

タニウツギ

Weigela hortensis (Siebold et Zucc.) K.Koch

タニウツギ
青森県青森市 2006. 6. 4

車窓から見える高速道路沿いの風景は,とかく 単調でつまらない印象が強いもの。しかし,山の中などの人里離れた場所を走る区間では,林冠に咲き乱れる 季節の花々が目に飛び込んできたりして,なかなか楽しいものがある。視界の片隅で流れる色を見て名前を想像することくらいしかできないものの,退屈しのぎには充分すぎるくらいだ。

筑波から青森までを延々9時間近くかけて走ったこの日も,慣れない運転で疲れた心を様々な花が癒してくれた。 茨城県内で目立ったのは,穂のように集まって咲く鮮やかな黄色の花。スギ林だろうと広葉樹林だろうとお構いなしに 見られたので,おそらくジャケツイバラだったのだろう。一方,福島よりも北の地域では,枝全体にびっしりと ピンク色の花をつけている低木が多かった。あまりの花の多さに,最初は何かの園芸種かと思ったのだが, SAで休憩中に確かめてみたところ,このタニウツギだと分かった。

定期的な草刈りなどのお陰で日当りの良い 高速道路沿いは,パイオニア的な性質をもつ本種にとっては最高の住み心地であるに違いない。

【生育地】 日当りの良い山野
【生活史】 落葉低木
【分布】 北海道(西部),本州(日本海側の多雪地に多い)
【花期】 5〜7月
【備考】 初めからピンク色の花,裏側に白い毛が密生する葉という特徴は,この属の中でも独特のもの。だが, ベニバナニシキウツギやヤブウツギなどと見間違えそうなくらい花の色が濃い株もたまに見受けられる。


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