スイカズラ科スイカズラ属

スイカズラ

Lonicera japonica Thunb.

スイカズラ
茨城県ひたちなか市 2010. 6. 6

関東地方の低山や丘陵では,最も馴染み深いツル植物といえるかもしれない。

日当たりの良い林縁部には特に多く,アケビ類やノブドウなどとともにツル草の多い濃密な藪,すなわちマント群落を形成する。一方,暗い林内でも実生や葉を数枚つけただけの小さな個体が頻繁に見られる。その多くは更新できずに枯れてゆく運命だが,葉の様子が開花個体とは異なるため,植生調査などの際には悩ましい相手のひとつである。大きな木でも,季節や環境によって葉のサイズや切れ込みの有無など,変化が激しい。

花には芳醇な香りがあり,金銀木という別名の通り,咲き始めは白で時間の経過とともに淡黄色に変化する。初夏の頃には,他にもクチナシ,トベラ,テイカカズラなど,似たような色の変化を示し,かつ香りの強い花を咲かせる植物が多い。訪花昆虫に対しては,何らかの共通のメッセージとなっているのかもしれない。スイカズラの場合は,長い花筒の底に溜まった蜜を求めて,昼はマルハナバチ,夜はスズメガが盛んに訪れる[1]

【生育地】 日当たりの良い林縁や林内など; 標高1〜1100m[2]
【生活史型・生活型】 ツル性低木
【分布】 北海道(南部),本州,四国,九州; 朝鮮,中国
【花期】 5〜7月[2]
【備考】 南西諸島には変種ヒメスイカズラ var. miyagusukiana が分布する。当地域と小笠原では通常のスイカズラも見られるが,他地域から帰化したものであるらしい[2]