キンポウゲ科キンバイソウ属

シナノキンバイ

Trollius japonicus Miq.

シナノキンバイ
山梨県南アルプス市 2008. 7. 27


高山のお花畑を彩る花たちの色には,シーズンごとにある程度の傾向がある。

例えば,梅雨の頃に開花のピークを迎え,夏休みが始まる頃には盛りをすぎている植物には, 黄色系の花を咲かせるものが目立つ。その代表ともいえるのが,シナノキンバイをはじめとした キンバイソウの仲間だ。高山植物にはキンバイの名を冠する種類が他にも多数あって紛らわしいが,このグループは花のサイズが 飛び抜けて大きく,また黄というよりは橙に近い色調なので,覚えやすい。

シナノキンバイの花には様々な昆虫が訪れる。ハナアブやヒラタアブの類にとっては特に魅力的に 映るようで,晴れた日などは入れかわり立ちかわり訪花している様子が観察される。 彼らは送粉者となる昆虫の中では比較的早い季節から活動を始めるうえ,黄色いものに 強く誘引されることが知られている。そう考えると理にかなった戦略ではあるのだが, 周りにも黄色系の花が多いので, 登る側としてはついつい色のバリエーションが欲しくなる。

【生育地】 亜高山〜高山の草原 
【生活史】 多年草 
【分布】 北海道,本州(中部以北) −日本,朝鮮 
【花期】 7〜8月