スミレ科スミレ属

シコクスミレ Viola shikokiana
東京都奥多摩町 2003. 5. 5

シコクスミレ

Viola shikokiana Makino

白い地に紫の筋が入る花を咲かせるスミレは結構多いものの, 横長で四角っぽい花の輪郭は本種独特のもの。スミレサイシン類に 共通の太くて短い距にも着目すれば,同定は さほど難しくはない。もっとも,葉だけだとかなり厳しいものがあるが。

和名も学名も四国産のスミレの意味だが,実際は埼玉県西部から鹿児島県までの 太平洋側の山地に広く分布する。いわゆるソハヤキ要素という奴だ。ただし, 冷涼で空中湿度の高い落葉広葉樹林の林床を好むので,ある程度深い山でないと 見られないように思う。特に,谷沿いのブナやミズナラの林に多いようだ。

そういった環境は他の多くのスミレ類にとっても住み心地のよいものなので, しばしば何種類かが混ざって生えて,箱庭のような風景を作り出す。 写真の個体の周りでも,アカフタチツボスミレ,フイリヒナスミレ, ナガバノスミレサイシン,エイザンスミレが花を咲かせていた。

【生育地】ブナ林,ミズナラ林など 【生活史】多年草 【分布】本州(太平洋側),四国,九州 【花期】4〜5月