ムラサキ科ルリソウ属

ルリソウ

Omphalodes krameri Fr. et Sav. var. krameri

ルリソウ
岩手県一関市 2010. 5. 18

ルリソウ
岩手県一関市 2010. 5. 18

漢字で書くと「瑠璃草」。

瑠璃とは,ラピスラズリ (Lazurite) という青色をした鉱物のことである。ナトリウム・アルミニウムのケイ酸塩に硫黄などが加わったやや特殊な組成をもち,まとまった産地は全世界でも数箇所しかない[1]。しかし,美しさゆえに知名度は高く,古くから宝飾品や顔料などとして用いられてきた。そんな歴史的背景のためか,鮮やかな,もしくは深みのある青色をした生き物には,この石の名を冠するものが多い。

春の林床を濃淡さまざまな青で彩るルリソウ属の植物は,その筆頭ともいうべきグループである。 とりわけ,中部以北の山地で見かけるこのルリソウは,名前に恥じぬ鮮烈な色の花を咲かせる。 普通,果実には肉眼でもはっきりと認識可能な鈎状の毛が列をなして生えているが,新潟・福島ではこれを欠く個体が見られる。 これが生態的にどのような意味をもつかは定かではないものの,変種エチゴルリソウとして区別されている。

一関市には日本海側要素の植物も分布しているので,念のため果実の形態を確認してみたが, 写真の個体は狭義のルリソウであった。

【生育地】 山地の落葉樹林内; 標高100〜1300m[2]
【生活史型・生育型】 多年草
【分布】 北海道(南部),本州(中部地方以北); 日本固有
【花期】 4〜6月

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