ツツジ科ツガザクラ属

オオツガザクラ

Phyllodoce x alpina Koidz.

オオツガザクラ
長野県上伊那郡宮田村 2005. 7. 17

ツガザクラアオノツガザクラの間にできる種間雑種のひとつ。 可憐さでは前者,清楚さでは後者に負けるが,ちょっと表現しにくいファジーな感じの色をした花が 良い味を出していると思う。血の濃さが均等に近い場合このタイプになるらしく, 色も形も両親のちょうど中間。参考までに三者の特徴をまとめてみると以下のようになる:

ツガ: 花冠は鐘形,白い地に紅色のぼかしが入る。萼はくすんだ紅色で無毛。
アオノツガ: 花冠は口の窄まった壺形でクリーム色。萼は黄緑色で腺毛あり。
オオツガ: 花冠は口の広い壺形、ややくすんだ淡紅色〜淡橙色。萼片は無毛で 紅褐色。

なお,和名は大きいツガザクラという 意味だが,植物体や花のサイズは両親とほとんど変わらないようだ。 そのせいか,正反対の意味のコツガザクラという別名で呼ばれることもある。 標本として採集した株がたまたま成長が良かったのか,貧弱だったのか。 特徴を正確に表した名前をつけないと混乱するという実例のひとつかもしれない。

【生育地】 高山帯の草地や岩礫地など
【生活史】 常緑小低木
【分布】 本州(火打山,北ア,白山,御岳,木曽駒,南ア)
【花期】 7〜8月