スミレ科スミレ属

ミヤマキスミレ

Viola brevistipulata W.Becker subsp. brevistipulata f. acuminata S.Watan.

ミヤマキスミレ
福井県大野市 2004. 7. 3

東京で生まれ神奈川で育った私にとっては,スミレといえば紫色の花だった。 人家の近くに多いスミレやタチツボスミレ,ツボスミレなどは, どれも濃淡の差こそあれそういった色調を帯びている。 東京近郊のスミレの名所としては最も人口に膾炙していると思われる高尾山 に行っても,その傾向に変わりはない。だから,新潟の山里で オオバキスミレの鮮烈な黄色の花を初めて目にした時,大きな衝撃を受けた。

広義のオオバキスミレは北海道から本州中部にかけての多雪地で見られる種類である。分布域の 広さを反映してか形態の変異も大きく,幾つもの亜種・変種が知られている。ただし,分類の 見解には諸説ある上,中間的な個体も少なくない。

白山に連なる山稜の雪解け間もない斜面に生えていた写真の株も, 狭義のオオバキスミレかその高山型のミヤマキスミレか判断に迷うものだった。 両者は3枚の茎葉が離れてつくか輪生するかで識別できるとされているが, ここにはどちらのタイプも見られたのである。

【生育地】 亜高山帯〜高山帯の草原など
【生活史】 多年草
【分布】 本州(白山以北の主に日本海側)
【花期】 5〜6月