シソ科キランソウ属

ニシキゴロモ

Ajuga yezoensis Maxim.

ニシキゴロモ Ajuga yezoensis
福島県只見町 2002. 6. 12

芽吹いたばかりの葉は全体が濃い紫色で,その後も葉脈の周辺は長く紫の色調を残す。 和名は,その深みのある色調を錦の衣に喩えたものだ。いい名前である。 また,葉だけでなく花もこの植物の見どころのひとつ。地方によって,あるいは同じ場所でも株によって 花色が異なり,淡紅紫色から淡紫色,白色と変化が大きいのだ。 この点で,近縁のジュウニヒトエなどよりもある意味芸達者であるといえる。

種としてのニシキゴロモには,実は2つの変種が含まれる。 狭義のニシキゴロモは日本海側に分布が限られ,太平洋側で見られるものの多くは別変種の ツクバキンモンソウだ。葉が紫色を帯びる点は共通だが,花冠の上唇の形が異なる。ニシキゴロモでは 長さが2〜3mmもあって,上の写真のように2つに分かれる。一方,ツクバキンモンソウでは 短かくて切れ込まず,半円形をしている。

【生育地】 低山のやや乾いた林内
【生活史】 多年草
【分布】 北海道から本州にかけての日本海側
【花期】4〜5月