ナデシコ科ハコベ属

ミヤマハコベ

Stellaria sessiliflora Y.Yabe

Stellaria sessiliflora
群馬県桐生市 2009. 5. 3

少し標高の高い山に登ったときに谷間のルートを辿っていると,よく見かけるハコベ。 5枚の花弁のそれぞれが基部近くまで 深く切れ込むので,遠目には10枚あるように見える。この点を含め, 花の構造そのものは平地の路傍に多いミドリハコベやコハコベと ほとんど変わらない。しかし,いかにも雑草という印象の強い 彼らとは対照的に,何か風情のようなものが感じられるように思う。

何故だろうか。生育している環境の違いもあるのだろうが, おそらく花の存在感が強いからだろう。 直径は1.5cm近くもあり,1cmに満たないミドリハコベなどと比較すると ひとまわり大きい。暗い森の中ではその純白さが際立つので, 群生している場所では林床が星空のように見えることもある。 これはさすがにオーバーな表現かもしれないが, とにかく美しいハコベである。

似たような環境を好むサワハコベとは, 花弁の形の違いで見分けられる。また,ミヤマハコベの茎には毛が列状に並んで 生えているが,サワハコベの茎は無毛。

【生育地】 山地のやや湿った林内
【生活史】 多年草
【分布】 北海道,本州,四国,九州 −日本,朝鮮(済州島)
【花期】 5〜7月