ラン科シュンラン属

マヤラン

Cymbidium macrorhizon Lindl.

マヤラン Cymbidium macrorhizon
茨城県つくば市 2007. 10. 12

奇妙なランだ。夏から秋にかけて,突然それまで何もなかった所ににょきっと花茎だけが 現れ,花を咲かせて実を結ぶ。果実がはじけて種子がばら撒かれると,地上には枯れた 茎だけが残る。だが,それもしばらくすると朽ち果てる。菌類との共生関係が密接なためか, ランの仲間にはこのように光合成に頼るのをやめ,葉を退化させてしまったものが 何種類も知られている。

本種は,これでも園芸の世界でお馴染みのシンビジュームの仲間。昔に比べると,随分と 数は減ってしまったというが、林床がよく管理された雑木林では今も健在である。 全体的に紫色の色素が抜けた白花の株にはサガミランモドキという名前が着いており, 通常の株に混じって生えていることもある。ただ,色以外にも差異があるという話もあり, それをマヤランという種の中の変異とみるか,別種として扱うかについては議論が多い。

【生育地】 平地〜丘陵地の明るい広葉樹林内
【生活史】 腐生の多年草
【分布】 本州(関東地方南部以西)〜南西諸島
【花期】 夏〜秋(主に7〜8月)
【備考】 茎あたりの花数にはばらつきが大きく,1つの花しか咲かないこともある


マヤラン Cymbidium nipponicum
茨城県つくば市 2007. 10. 12