スミレ科スミレ属

マキノスミレ

Viola violacea Makino var. makinoi (H.Boissieu) Hiyama ex F.Maek.

マキノスミレ
新潟県佐渡市 2004. 5. 3

標準和名と学名の両方に植物学者・牧野富太郎博士の名を冠するスミレ。 献名された人物が両者で一致する例は昆虫では多く見受けられるが,植物では かなり珍しい。

この株は,オオミスミソウの派手な花が咲き乱れる尾根の一角でひっそりと佇んでいた。 写真だけ見ると大輪の花を咲かせているように見えるが,実際の草丈は せいぜい数cmといったところ。だから,どちらかといえば小振り の花である。もっとも,濃いバラ色を基調に様々な紅紫色系の色が 配された鮮烈なカラーリングのため,その存在感は アケボノスミレ等の花の大きなスミレにも決して引けを取らない。

【生育地】 主に山地のアカマツ林,多雪地ではブナ林など
【生活史】 多年草
【分布】 本州(近畿地方以北)
【花期】 3〜5月
【備考】 西日本に多いシハイスミレ(V. violacea)の変種に相当するが, 母種との中間型も多い。写真の株は,生育していた地域,展葉の進んだ葉の角度,濃く鮮やかな花色などの特徴から マキノスミレと判断したが,誤っているかもしれない。