ゴマノハグサ科コシオガマ属

コシオガマ Phtheirospermum japonicum
茨城県牛久市 2003. 10. 9

コシオガマ

Phtheirospermum japonicum (Thunb.) Kanitz

何たらシオガマと呼ばれる一群の植物がある。日本では高山を中心に15種程度が分布し, ヨツバシオガマやタカネシオガマを筆頭に花の美しいものが多いので,見たことがある という人も多いかもしれない。

海岸に生える訳でもないのに塩竃(しおがま)とは妙な名前 だが,これは「浜で目につく」と「葉まで目につく」を掛けた命名らしい。実際,ほとんど の種類が細かく切れ込んだ美しい葉を持っている。即物的な名前は分かりやすいが, たまにはこのような洒落たネーミングもいい。

このコシオガマも美しい花と葉を持つので,やや縁は遠いものの,シオガマ一族の 末席に加えられている。オミナエシやキキョウ等と同様,山の日当りのよい草原を好む秋の花だ。 昔は関東の里山でも普通であったが,薪炭林や茅場としての 管理がほとんど行われなくなってからは,個体数が減ってしまった。

写真の株は,土砂採取のため山が削られた跡地に生じたススキ草原の縁に生えていたもの。 放置されれば,草木が茂るにつれやがては消える運命だろう。

【生育地】草原 【生活史】半寄生一年草 【分布】日本全土 【花期】9〜10月