イワウメ科イワカガミ属

コイワカガミ

Schizocodon soldanelloides Sieb. & Zucc. f. alpinus Maxim.

コイワカガミ
群馬県利根郡片品村 2007. 7. 1

初夏の雪田周辺などではお馴染みの花。低い山には見られず,高山植物としての印象が強い。 もっとも,母種のイワカガミは低山から高山の草原や林縁的環境,岩場など幅広い 立地に生育する種である。多種多様な環境条件への適応のためか形態の変化が著しく, コイワカガミは植物体のサイズが小さいタイプのことを指す。 葉の鋸葉は片側で8〜10個,花序あたりの花数も5個程度と少ないが,母種との中間型も多い。

岩鏡という和名は,強い光沢のある丸い葉が鏡のように見えることからつけられた。 とりわけ,展開して間もない葉などは赤黒い色をしており,覗き込むと 顔が映りそうである。新葉が特定の色を帯びるのは, まだ未熟な組織を強い直射日光から守るための適応であろう。 滑りやすい岩場を巡るこの登山道沿いには,コイワカガミの 赤い鏡,その白花品の明るい緑色の鏡,ヒメイワカガミの深緑色の鏡が並んでおり, 賑やかな様相を呈していた。

【生育地】 亜高山〜高山の岩場や草原
【生活史】 多年草
【分布】 北海道,本州
【花期】 6〜7月

白花品と混生
白花品 群馬県利根郡片品村 2007. 7. 1