ユキノシタ科ネコノメソウ属

コガネネコノメソウ

Chrysosplenium pilosum Maxim. var. sphaerospermum (Maxim.) H.Hara

コガネネコノメソウ
群馬県みどり市 2007. 4. 13

ネコノメソウの仲間には,ちょっと変わった風体をもつ種類が多い。 コガネネコノメはまさにその代表格であり, 花序を遠目にみると,黄金色のサイコロを格子状に並べたかのような 奇妙な印象を与える。萼片が雄蘂より長く,満開時でも直立したままであるためだ。 ありふれた存在でありながらフォトジェニックであるという点も含め, こうしたイメージは黄鉄鉱 (Pyrite) の結晶に通じるものがある。

黄色の花をつけ,かつ花序の周辺の葉が色づかないネコノメソウ類としては, 他にキバナハナネコノメやトウノウネコノメ,その変種であるヤマシロネコノメなどが 知られている[1]。これらの種類は分布域が比較的限られているうえ,雄蘂が 花の外に突き出るという点でコガネネコノメと 決定的に異なる。しかし,花のない時期では判断に迷う場面も多く,特に後2者は 最近までは独立した分類群として認識されていなかった。

【生育地】 山地の湿った林内
【生活史】 多年草
【分布】 本州(関東地方以西),四国,九州
【花期】 4〜5月
【備考】 全体やや大型で毛深く,走出枝の葉の距歯の数が多い(9〜17個)ものを変種オオコガネネコノメとして 狭義のコガネネコノメから分ける考えもある[1]。写真は両者の中間的な特徴をもつ個体のようだ。

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群馬県みどり市 2007. 4. 13