ツツジ科ヒメシャクナゲ属

ヒメシャクナゲ

Andromeda polifolia L.

ヒメシャクナゲ
群馬県利根郡片品村 2007. 7. 1

シャクナゲという名前がついているが,その姿はシャクナゲとは別物。 葉は小型で細長く,コメツツジやイソツツジなどに似ている。一方, 壷型の花を下向きに咲かせる様子は ツガザクラの類に近く,花冠のみならず,萼や花柄までも淡紅色なのが 印象的である。初夏の早い季節の高層湿原に咲く花の中では,屈指の美しさをもつといえよう。

属名のAndromeda はギリシャ神話に登場するエチオピアの王女・アンドロメダに 由来する。絶世の美貌の持ち主であり,母である王妃のカシオペアが 海の妖精にも勝る美しさであると誇ったことで海神の怒りを 買った。そのため,化けクジラの生贄に捧げられそうになったが,通りかかった 勇者ペルセウスに助けられて事なきを得た。カシオペヤの名前は, 同じツツジ科のイワヒゲの 属名(Cassiope)に使われているが,この伝説のためか, ヒメシャクナゲとイワヒゲが同所的に生育していることはまずない。

【生育地】 亜高山帯の高層湿原など
【生活史】 常緑小低木
【分布】 北海道,本州(中部地方以北)
【花期】 6〜7月

ヒメシャクナゲ
群馬県利根郡片品村 2007. 7. 1