マチン科ヒメナエ属

ヒメナエ

Mitrasacme indica Wight

ヒメナエ
栃木県 2005. 9. 17

湿原でたまに見かける小さな小さな一年草。成長しても茎の高さはせいぜい5から10cm程度にしかならず, 富栄養化したり草刈管理が行われなくなったりして周囲で草丈の高い植物が繁茂するようになると,被陰されて 衰退してしまう。そういった環境が開発によって減少したこともあって,生育地は極端に限られている。 湿地の植物を研究している一部の人たちの間では,アイドル的な存在となっている。

何かの拍子で倒れてしまいそうなか弱い茎の先に 白い4弁花を咲かせる様子は,アカネ科のフタバムグラやヒナソウなどを連想させる。しかし, 今のところ本種が分類されているのはマチン科。世界的には熱帯を中心に約500種が分布する大所帯であるが, 日本では6種程度しか知られていない馴染みの薄いグループである。かつてはフジウツギ科と呼ばれていたが, 最近になってフジウツギ属だけが別の科として独立したため,改名された。

【生育地】 平地の日当りのよい湿地,湿った原野
【生活史】 一年草
【分布】 本州(東部に多い),九州
【花期】 7〜10月
【備考】 アイナエは本種にそっくりだが, 葉が幅広で茎の下部に偏ってつく。

ヒメナエ
栃木県 2005. 9. 17