イネ科エノコログサ属

ハマエノコロ

Setaria viridis (L.) P.Beauv. var. pachystachys (Franch. et Sav.) Makino et Nemoto

ハマエノコロ
東京都三宅島 2005. 8. 22

エノコログサの海岸型。街中の荒地などで見かける普通のエノコログサに比べて茎も葉も穂も全て寸詰まりで, 憎めない印象を受ける。また,茎が地面にべたっと寝て,あたかも ロゼットのように四方に広がることが多い。これは誰かに踏まれたからではなく,吹きっさらしの厳しい海岸の環境に 対する適応だろう。

伊豆諸島の三宅島はアカコッコなどの珍鳥を手軽に観察することができるお気に入りの探鳥地のひとつだったのだが, 今年の夏に久し振りに島の土を踏んだときには昔の面影はほとんど失われていた。 2000年の噴火以来絶え間なく放出され続ける火山ガスのため,かつての鬱蒼とした森は見る影もなし。 長い間人が訪れなかった海岸近くも心なしか荒れているような気がしたが, ハマエノコロは昔と変わらずに可愛らしい穂を揺らしていた。

【生育地】 海岸近くの砂地や岩場の割れ目など
【生活史】 一年草
【分布】 北海道,本州,四国,九州,沖縄
【花期】 8〜10月


ハマエノコロ
東京都三宅島 2005. 8. 22