スミレ科スミレ属

エイザンスミレ

Viola eizanensis (Makino) Makino

エイザンスミレ
東京都八王子市 2009. 4. 4


大輪の花と風情のある葉を併せ持つ,スミレ界の千両役者。

野生のスミレに興味を抱き始めた頃は,誰しもその優美な姿に 憧れたことがあるだろう。また, スミレ属の他の種類と作る雑種の中には,菊葉と称される独特な葉型で人目を引くものが 多い。そのため,コアなスミレ愛好家にもマークされる。

複葉を持つスミレの中では,最も一般的な種類である。 普通白い花をつけ,葉が完全に5裂するヒゴスミレとは,花が淡紅色を帯びる ことが多い点,葉の裂片の幅が比較的広くて3裂する傾向が強い点で 識別できる。ただし,3つの裂片のうち2つが更に2裂した結果,全体として5裂している ように見えることもしばしば。裂片の幅も変異が大きく,はっきり同定できない ことも多いようだ。種子生産可能な交雑種・ヒラツカスミレが頻繁に出現するところを見ると, 両者は未だ種分化の途中の段階にあるのかもしれない。

【生育地】 山地林内,光環境条件の悪い林床にも出現
【生活史】 多年草
【分布】 本州,四国,九州
【花期】 4〜5月
【環境省レッドリスト】 ランクなし


エイザンスミレ
長野県諏訪市 2005. 5. 4