キョウチクトウ科チョウジソウ属

チョウジソウ

Amsonia elliptica (Thunb.) Roem. et Schult.

チョウジソウ
茨城県 2008. 5. 17

花序のクローズアップ1 花序のクローズアップ2 生育状況

河川や湖沼の岸辺などの湿地は,生態学のフィールドとしてはきつい環境のひとつだろう。夏は 背丈を超えるヨシ原やメダケなどの藪の中を滝のような汗を流しながら動き廻ることになるし,冬は 冬でとにかく寒い。チョウジソウの柔らかい空色の花は,そんなハードワークでささくれ立った心を癒してくれる 数少ない存在である。

キョウチクトウ科としては珍しく草本であるが,捻れて折りたたまれる花弁や傷口から出る白い乳液, 毒草である点などは紛れもなくこのグループの特徴だ。主な毒成分はβ-ヨヒンビンなどの各種アルカロイドであり, 誤食すると瞳孔が開きっぱなしになるなどの症状が出るという。 これらの成分の抽出と同定が父の博士論文のテーマだったので,個人的には なかなか感慨深いものを感じる種類である。

【生育地】 氾濫原や湖沼の近くの湿った草地,林縁など 
【生活史】 多年草 
【分布】 北海道,本州,四国,九州 
【花期】 5〜6月